二級ボイラー技士免許試験は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が実施する国家試験です。 受験に資格の制限はなく、誰でも受けられます。 一方で、合格しただけでは免許は受けられません。この2つを分けて理解することが、最初のポイントです。
試験の基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 形式 | 五肢択一(マークシート) |
| 出題数 | 40問(4科目 × 各10問) |
| 配点 | 各科目100点、合計400点 |
| 試験時間 | 3時間(13:30〜16:30) |
| 受験資格 | なし(本人確認証明書の添付は必要) |
| 科目免除 | なし |
| 受験手数料 | 8,800円(非課税) |
| 試験会場 | 全国の安全衛生技術センター(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国四国・九州の各センターと、関東の東京試験場・近畿の大阪試験場) |
各センターでおおむね月1〜2回実施されるため、年1回しかない試験と違って受験機会が多いのが特徴です。 日程と申込期間は年度ごとに変わるので、必ず協会の公式ページで確認してください。
4科目の構成
| 科目 | 出題数 | 主な中身 |
|---|---|---|
| ボイラーの構造に関する知識 | 10問 | 熱と蒸気、ボイラーの種類、附属品・附属装置、自動制御 |
| ボイラーの取扱いに関する知識 | 10問 | 点火・運転・停止、水面測定装置、吹出し、ボイラー水の管理、障害 |
| 燃料及び燃焼に関する知識 | 10問 | 重油などの燃料の性質、空気比、バーナ、通風、燃焼室 |
| 関係法令 | 10問 | 労働安全衛生法、同施行令、ボイラー及び圧力容器安全規則、ボイラー構造規格 |
このアプリの分野分けも、この4科目に合わせてあります。
合格基準は2つの条件を「同時に」満たすこと
合格基準は、
- 科目ごとの得点が40%以上(各科目10問中4問以上)
- かつ、その合計が60%以上(40問中24問以上)
の両方を満たすことです。片方だけでは合格になりません。
たとえば、構造・取扱い・燃焼で各9問取って合計27問でも、関係法令が3問だと不合格です。 合計27問は60%を超えていますが、法令が40%未満で足切りにかかるからです。
覚え方のコツ
- 数字は「4科目・40問・3時間」と「4割と6割」の2組だけ。4がよく出てくると覚える
- 足切りは1科目でも割ると即アウト。得意科目で稼いでも埋め合わせにならない
- だから学習の優先順位は、得意を伸ばすより苦手を4問以上の安全圏に上げること
現実的な目標は、各科目6問以上・合計28問前後です。 どの科目が落ちても合計が崩れない位置まで持ち上げておくと、本番のブレに耐えられます。
受験資格はないが、免許には要件がある
ここが二級ボイラー技士の独特なところです。 試験は誰でも受けられますが、免許(ボイラー及び圧力容器安全規則97条1項3号)を受けるには、 試験の合格に加えて、次のいずれかに当てはまる必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 実地修習(6月) | ボイラーの取扱いについて6月以上の実地修習を経た者 |
| 学科卒+実地修習(3月) | 大学・高等専門学校・高等学校・中等教育学校でボイラーに関する学科を修めて卒業し、3月以上の実地修習を経た者 |
| 技能講習+経験(4月) | ボイラー取扱技能講習を修了し、その後4月以上小規模ボイラーを取り扱った経験がある者 |
| ボイラー実技講習 | 都道府県労働局長の登録を受けた者が行うボイラー実技講習を修了した者 |
| 職業訓練 | ボイラー運転科の普通職業訓練(通信によるものを除く)を修了した者 |
実務経験がない人が現実に使うのは、いちばん下寄りのボイラー実技講習です。 日本ボイラ協会などが実施しており、20時間の講習として案内されています。
試験の合格と実技講習には順序の決まりがありません。 先に講習を受けても、先に試験に受かってもかまいません。 仕事の都合で講習の日程が取りにくい場合は、先に試験に合格して席を確保しておくのが定番の進め方です。
学習の順番
- 関係法令から始める。条文の数字と手続の流れがそのまま得点になり、いちばん短期間で4割の足切りを外せます
- ボイラーの構造。安全弁・水面測定装置・給水装置・自動制御は、構造と取扱いの両方で出ます。2科目分の投資になるのでコスパが高い
- ボイラーの取扱い。構造で覚えた部品を「どう点検し、どう操作するか」に置き換えます
- 燃料及び燃焼。重油の性質・空気比・バーナ・通風の4本柱を押さえます
- 仕上げに本番と同じ40問の模試で、各科目4問以上を安定して超えられるか確かめます
分野別の正答率がいちばん低いところから潰していきましょう。足切りを外すのが最優先です。